団体情報


運営団体:社団法人セーフティネットリンケージ代表理事:高原達也体制:理事15名・監事1名(公認会計士)住所:〒005-0832 北海道札幌市南区北ノ沢1-11-41

代表略歴


「みまもりあいプロジェクト」代表理事:高原達也株式会社ベネッセコーポレーション約18年間在籍。主にいぬのきもち・ねこのきもち、女性限定サイトウィメンズパーク等の新規開発・新規プロモーションに携わる
「みまもりあいプロジェクト」代表理事:高原達也株式会社ベネッセコーポレーション約18年間在籍。主にいぬのきもち・ねこのきもち、女性限定サイトウィメンズパーク等の新規開発・新規プロモーションに携わる。

第一章:立ち上げのストーリー

2017年4月「みまもりあいアプリ(捜索支援アプリ)」立ち上げのきっかけと経緯


①きっかけ

事業立ち上げのきっかけは、前職の株式会社ベネッセコーポレーションで、子供とペット関係の新規事業「たまひよ・ウィメンズ パーク・いぬのきもち等」に関わっていた時でした。子供と愛犬の迷子問題、そして、自身も認知症になった祖父の迷子問題を経験して、家族だけで、探すことの精神的・身体的・時間的負荷の重さを知り、そんな中で認知症行方不明届け出数が年間で約17,000件を超えていることに衝撃を受けたのです。そして、ちょうど時代も認知症の方の迷子問題を社会問題として大きく 取り上げ始めていました。

②驚きと互助の可能性=「年間160億円」

こんな事実があることをご存じですか?「年間160億円のお金が交番に毎年届けられている…。そしてその約7割近くのお金がご本人に戻る」私はこの事実を知った時に、この国には「困っている人がいると、当たり前のように助け合おうとする力」が働くのだと感じました。この世界に誇ることができる「互助(benefit)」は、誰もが信頼している「交番」という全国に展開する仕組みがあって成り立っており、私自身もそうですが、多くの人は、落とし物を見つけたら、当たり前のように交番もしくは近くの店舗に届けます。落とされた大切な物は、「電池を使ったGPS機能」がなくても、「人の優しさ」を使って本人に戻るのです。 この「優しいエネルギー」を明確に認識してICTでサポートできれば、「互助」というエネルギーを、世界に誇るべき「互助資源」 として活用できるのではないかと考えました。

③コンセプト:「互助」をICTがサポートする発想

そして、この世界に誇るべき「互助資源」をICTを活用して、自分の認知症の祖父の迷子問題の体験も含めて、当時、社会問題化していた「認知症の人の迷子問題」の解決に着手することを決断しました。

④最大の課題:個人情報と互助をどう両立させる仕組みを作るか…

「地域にすでに存在する互助を頼って、個人情報を保護しながら、1人1人がちょっとずつできる範囲で見守り合う仕組み」、この最大の課題は「個人情報」と「互助」をどう両立させて、地域で助け合う仕組みを作るか…でした。そして、個人情報を保護した状態で、 家族が近隣の協力者の「互助」を頼って直接探索依頼ができる仕組みを創出して課題を解決するに至る。(システム詳細については、サイト内の動画を参照) ※2019年度:一般社団法人日本認知症ケア学会にて石埼賞受賞

⑤開発:互助をICTがサポートするためのアプリ「捜索支援アプリ」を開発

2016年10月:厚生労働省:介護ロボットを活用した介護技術開発支援モデル事業採択●互助をICTでサポートするための「捜索支援アプリ」を開発●同時に「アプリを使った多世代型の見守り訓練」を開発

⑥成果:5年間で累計27,943回捜索配信。「互助」の効果を確認(草の根活動で実現)

2017年4月「捜索支援アプリ」としてサービスをスタートしました。(無料アプリ) 「子供からお年寄りまで参加できる多世代型 見守り訓練」は2019年、全国で100か所約2万人が参加してくださいました。緊急時にアプリを活用して、 地域で助け合うことを実現しました。

第二章:これからのストーリー

2021年7月「みまもりあいアプリ進化版」(認知症の人に優しい街作り支援アプリ)の可能性


2020年、21年、22年:経済産業省「認知症共生社会に向けた製品・サービス効果検証事業」採択

在宅認知症の方の社会課題になっている「空白の期間」(社会との関係消失によるフレイル悪化)への対策を含めた、認知症の人にとって必要な「ICT7つの優しさ宣言」を考慮した、認知症の人が活用できるアプリを開発※認知症の人:79歳以下の在宅で認知症初期の方(MCI・若年性認知症の方含む)

2021年:「天理市×医療法人健和会×当社団」と包括連携協定締結

天理市内で、互助×ICTを活用した持続可能な多世代型の支え合える地域作りに取り組む※2022年度:内閣府地方創生SDGs官民連携「優良事例」受賞

優しさ宣言1:みんなでサポート

みんなが使える優しさ設計を実現します!当事者の声として「個人情報を登録したくない…」/支援者の方からは、「個人情報が壁になってサポートができない」「認知症の方はスマホ・アプリを使えない・ダウンロードできない」という先入観がある。→アプリダウンロード時に、個人情報の取得なしでの利用を可能にし、支援者のサポートを受けるようにする。(操作ボタンもシンプルにしていくことで、認知症の人でも使えるアプリに。 結果的に高齢者に優しいアプリに)→「認知症の方はスマホ・アプリを使えない」という先入観を実践で取り除いて、可能性を広げていきます。

優しさ宣言2:パスワードを忘れよう

みんなが使える安心セキュリティを実現します!当事者の声として「いつもIDとパスワードを忘れてしまう」→健常者の人にとって常識的なIDとパスワード入力作業を、認知症の方がIDとパスワードを忘れてもよいように、「IDとパスワードを自動発番して、その後忘却OKの仕組み」を創出する(携帯番号に紐づかれる仕組みで成りすましも防止いたします)

優しさ宣言3:まずは匿名から

お問い合わせのハードルを下げます!当事者の声として「初めての団体に電話をした際に、名前や住所や連絡先を先に聞かれることに 抵抗があった…」→初めての団体に連絡するという「勇気ある一歩」のハードルを下げてあげたい思いから、アプリを使って団体登録する際に、個人情報を提供しないで登録できるようにする。(アプリ利用者側が、個人情報を提供することなく、先に登録した団体情報を取得できるように設計)

優しさ宣言4:所属不明の個人投稿はNG

あなたを誹謗中傷から守ります!支援者の声として「当事者の方を誹謗中傷から守ってほしい」→アプリの管理権限は基本的には信頼できる地域団体が所有(自治体や病院等非営利団体想定)して認定した団体のみ情報配信ができるように設計。(個人投稿をNG)※捜索依頼の配信は緊急事態として個人投稿を可能にしています。

優しさ宣言5:物は売らない

誤購入を防ぎます!支援者の声として「当事者の方をネット系広告から守ってほしい」→間違って繰り返し購入してしまうことや「ウソ」や「大げさな」さらには「まぎらわしい」広告を表示しないことはもちろんのこと、広告位置など「まぎらわしい」場所に表示しない画面設計。→また、通販商品が多く点在するネット系広告掲載も掲載NG

優しさ宣言6:友達を見つける

「ひとりぼっち」をつくりません!当事者の声・支援者の声として、若年性認知症の方同士が自分の住んでいる地域でなかなか出会えない。また、当事者の方からの情報発信が少ない。→当事者コミュニティーの創出(オンラインピアサポートを実現)2021年度実現予定 ※ピアサポート=当事者の人が当事者の人をサポートし合う

優しさ宣言7:声でつながる

誰でも参加できる環境をつくります!当事者の声・支援者の声として、当事者の方だけでなく、高齢になると文字が見えにくく、文章も打ちづらくなる。支援者の声として、当事者の方に顔が出ない・匿名可能等、安心して活躍できる場を作ってあげたい。→「音声SNS」を創出(2021年実現予定)→安心して発信できる音声コミュニティー(参加者との関係は一方通行にして誹謗中傷から守る)を実現。